元改革派知事も大阪都構想に冷ややか??

2016年11月4日

昨日、堺市の政令指定都市10周年を記念して、シンポジウムを開催しました。鳥取県知事時代に改革派知事として名を馳せた、片山善博氏(慶應義塾大学法学部教授、元総務大臣、元鳥取県知事)に「地方分権と大都市自治体のこれから」をテーマに基調講演いただき、その後、一緒にパネルディスカッションを行いました。

元官僚でありながら、知事時代には、国にモノ申してきた改革派であり、また、地方自治の精通者でもある片山氏は、昨今の東京都の問題を間近に見てきた点も踏まえて、大阪都構想には冷ややかな意見を述べていました。

 

【大阪都構想はここが危ない①】

片山氏は、「大阪都構想が出てきたときに冷ややかに見ていた。」「やめたほうがいい。東京都を見ればよく分かる。」とおっしゃっていました。

まず、自身の知事時代の経験をもとに、「人口60万人に満たない鳥取県知事でも、休まずに一生懸命仕事をしてもこなしきれない。」と知事の仕事の多さや大変さを披露しました。そして、「(都道府県の本来の仕事である)広域行政だけで大変なのに、大都市行政も一緒にするのは、無理がありすぎる。東京都の問題は、単に歴代知事の資質・能力だけではなく、今の東京都制度に起因するのではないか」と指摘されました。

そのうえで、「東京都制度は、昭和18年の戦争時につくった制度。」と特殊性を述べた後、「東京都は、(都と市に)分離したほうが良い。」「そのほうが(住民に対する行政サービスが)上手くいく。」と述られべました。

さらに、「仕事や権限は、できるだけ市民の皆様に身近な役所に集約したほうがよく、大阪都構想よりも、政令指定都市を充実させる方が優れている」ともおっしゃられていました。

 

【大阪都構想はここが危ない②】

片山氏は、大阪都構想を冷ややかに見るもう一つの理由として、道州制や関西広域連合との関係をあげていました。鳥取県知事時代には、関西版EUのような組織の必要性を訴えていたとのこと。関西の地盤沈下を止めるには、関西全体で交通や産業などを考えることができる役割が必要で、それがひいては西日本全体の発展にもつながると考えていたようです。

そのうえで、関西広域連合が発展すれば、府県の仕事が減っていくので、大阪都の業務は、市の業務だけになり、(大阪都の)存立そのものが危うくなるとされました。

また、総務大臣時代には、関西広域連合への国の出先機関丸ごと移管のスキームをつくられたとのこと。関西広域連合の動きが停滞しているのではないかと危惧され、「今からでも遅くない。ベース(スキーム)はつくっている。」ので、関西広域連合から国に強くプッシュし続けることが必要だとされました。

これらのご意見については、私もまったく同感です。今後も、片山氏と志を同じくして、市民目線と現場主義で日々仕事をしてまいります。

 

堺市長 竹山修身

 


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