所 信 表 明 

2017年12月7日

11月27日に開会した第4回定例会の初日に、就任の挨拶と所信表明をお話しさせていただきましたのでご紹介致します。

なお、堺市ホームページの「堺市議会インターネット中継」でも動画をアップしておりますので、そちらもぜひご覧ください。

※リンク「堺市議会インターネット中継」11月27日

 

 

1 はじめに

本日ここに、歴史と伝統を誇る堺市議会議場におきまして、市議会議員の皆様並びに市民の皆様に対しまして、3期目の所信を表明させていただけることは、この上なく名誉なことであり、同時にその重責にあらためて身の引き締まる思いでございます。

私は、これまで2期8年にわたり、市民の皆様や市議会議員の皆様と力をあわせながら、堺市マスタープランに掲げた子育て、歴史文化、ものづくりの「堺・3つの挑戦」に加えまして、「市民が安心、元気なまちづくり」や「都市内分権の推進」に日々全力で取り組んでまいりました。こうした取組によって、堺が着実に成長・発展し、大きく動いていることは、数多くの指標で示されているとおりでございます。

今回の市長選挙で、私は、こうした2期8年間の実績と堺の将来ビジョンをお示しするとともに、堺市民にとって百害あって一利もない「大阪都構想」に堺市が参入しないことを公約として訴えてまいりました。私のこうした訴えは、多くの市民の皆様のご賛同をいただき、堺市長として3期目を迎えることができました。

今後とも、これまで進めてまいりました様々な取組をさらに加速させ、私たちの愛するまち堺の持続的な発展・成長に向けて取り組んでまいります。そして、市民の皆様が堺に深い愛着と誇りをもち、シビックプライド(堺愛)を一層高めることを通じて、笑顔あふれるまちを実現してまいる所存でございます。

以下、私がめざす堺の姿やまちづくりに懸ける私の想いの一端をお示しするとともに、その実現に向けて、4年間で取り組む主な施策につきまして、ご説明申し上げます。

 

 

2 「自由」と「自治」は堺の原点(しるし)!

堺には、先人が大切に守り育ててきた「自由・自治都市」としての歴史と伝統、その精神があります。それらは、これまで脈々と受け継がれてきた私たち堺市民の誇りであり、魂とも言えるものでございます。

堺市は、昭和36年、当時の河盛市長が「百万都市構想」を提唱して以来、平成18年4月1日に長年の悲願であった政令指定都市に移行し、10年余りが経過いたしました。この間、私は、皆様方とともに政令指定都市トップクラスの財政の健全性を維持しながら、堺市マスタープランに基づく取組を着実に進め、堺の発展に全力を尽くしてまいりました。

今後とも、政令指定都市の権限と財源を最大限に活用し、市民に身近な基礎自治体として、市民の皆様にきめ細かなサービスを提供してまいります。

これまで進めてきました「地域のことは地域で決める」という都市内分権の取組をこれからも一層強力に推進いたします。各区に設置いたしました「区民評議会」や「区教育・健全育成会議」の役割をより拡充することによりまして、市民の皆様の市政参加を一層促進いたします。そして、市民の皆様にとって身近な区役所の機能を強化し、区役所が中心となって、特色のあるまちづくりを進めてまいります。

また、職員一人ひとりが「市民目線」と「現場主義」を徹底することにより、市民の皆様に寄り添った市政を一層推進します。「民でできることは民に」を基本に、民間活力を含めた公民連携を推進するとともに、総人件費の見直しをはじめとした歳出削減を行うなど、聖域なき行財政改革にも引き続き取り組んでまいります。

大阪府とは、地方自治の基本原則である「基礎自治体優先の原則」に基づき、広域自治体と基礎自治体との適切な役割分担を進めます。

また、政令指定都市として、圏域の市町村と十分連携、協力し、大阪全体の発展に向けて、取り組んでまいります。

 

3 堺を愛するひとづくり

次に、今後4年間に取り組む具体的な施策の内容を「ひとづくり」、「まちづくり」、「しごとづくり」の3つに分けて主なものをご説明申し上げます。

まず、「堺を愛するひとづくり」についてです。

私は8年前、市長に就任して以来、一貫して子育て支援を市政の最重点施策に掲げ、妊娠から出産、子育て、教育に至るまで、切れめのない子育て支援の充実に力を注いできました。

将来の堺を担う子どもたちは、地域の宝であり、安心して子どもを生み育てることができる環境づくりは、最も重要な取組です。

そのため、引き続き保育の質を確保しながら、保育所等の待機児童ゼロに向けて取り組んでまいります。待機児童解消の取組は、子育て支援だけではなく、女性の活躍できる社会の実現に資するものでございます。家庭と仕事の両立支援による男女共同参画社会の実現に向け、国の施策と連携しながら、今後とも待機児童対策にしっかりと取り組みます。

また、平成28年度から段階的に取り組んできました、政令指定都市で初となる第3子以降の子どもの保育料の完全無償化につきましては、その対象を順次第2子以降の子どもにまで拡充いたします。

加えまして、伸びてきている堺の小中学生の学力をさらに向上させるため、小学校においては、少人数学級や習熟度別授業の実施により、学習の定着度を高めます。中学校においては、「土曜マイスタディ」を拡充し、学習意欲の向上と家庭学習の習慣化を図ります。

さらに、義務教育を終えた若者たちへの支援も拡充します。私が市長に就任してから、他市に先駆けて実施した、中学3年生までのワンコインの医療費については、その対象を高校3年生にまで拡充いたします。

また、経済的な理由により大学への進学を断念することのないよう、奨学金の返済を支援する制度の検討を行います。

このほかにも様々な分野で切れめのない子育て支援策に取り組むことにより、子育て世代の負担を軽減し、安心して子どもを生み育てることのできる「子育て日本一のまち」の実現をめざします。

また、高齢者が住み慣れた地域でいつまでも元気に暮らし続けることができる環境づくりにも力を入れて取り組みます。

高齢者の外出を支援し、生きがいづくりや健康増進に寄与している「おでかけ応援バス」の利用回数の上限を撤廃し、1年365日ご利用いただけるようにいたします。

高齢者が、在宅医療や介護などのサービスを切れめなく受けることができるよう、関係機関が連携した様々なサービスを提供する地域包括ケアシステムを構築するための基本となる条例を制定いたします。

健康でいきいきと暮らすことは、高齢者だけではなくすべての市民の願いです。そのため、これまで順次拡充してきたがん検診を無償化します。乳がんなど女性特有のがん対策も強化いたします。

このほかにも、障害のある人の暮らしをサポートする取組を一層進めることをはじめ、LGBTなど性的マイノリティーの方への理解を深める取組を推進するなど、市民一人ひとりの状況や個性に応じて、安心して暮らせる環境づくりにも、きめ細かく対応いたします。

また、南海トラフ巨大地震や上町断層帯地震をはじめとした大規模災害に備え、地域の皆様による「自助」、「共助」の取組を推進します。「公助」の役割として、有事の際の安全対策も含め、さらなる防災・減災対策の強化を図ります。市民の皆様が安全で安心に暮らせる環境づくりを進めます。

こうした防災・減災対策の取組を着実に進めるだけではなく、安全で犯罪のないまちの実現に向けて、市民の皆様と連携して取り組んでまいります。女性や子どもに対する暴力の根絶をめざす、「堺セーフシティ・プログラム」の取組もより一層推進します。

 

4 個性が輝くまちづくり

次に、「個性が輝くまちづくり」についてお示しいたします。
国内推薦候補が決定した「百舌鳥・古市古墳群」は、1600年の間、私たちの先人が守り、継承してきた、堺市民のみならず、日本人の誇りうる資産でございます。平成31年の世界文化遺産登録の実現に向け、大阪府や羽曳野市、藤井寺市とともに取り組んでまいります。

また、これからも陵墓の静安と尊厳を守りつつ、百舌鳥古墳群の歴史的な価値や魅力を国の内外に発信していきます。このため、ガイダンス施設を含む古墳群周辺の整備を進め、来訪者の皆様をお迎えいたします。

堺が生んだ千利休が大成したわび茶の精神は、時を経て今日まで連綿と受け継がれています。その精神を後世に伝えるとともに、茶の湯を生活に取り入れ、おもてなしの心を広げるための全国初となる条例を制定します。

堺市民芸術文化ホール「フェニーチェ堺」は、平成31年秋のグランドオープンに向け整備を進めています。市民の皆様が身近に文化芸術に触れることができる施設として、優れた舞台芸術や多彩な公演を提供するとともに、世代を超えた芸術文化の振興に取り組んでいきます。

本市の玄関口である堺東駅周辺につきましては、市民交流広場「Minaさかい」が完成したのをはじめ、ジョルノビルの建替えや「フェニーチェ堺」の建設が進むなど、周辺整備が着実に行われています。これを機に、人が住み、集うまちをめざす「堺東フェニックス計画」を策定し、駅前再開発に着手することにより、中心市街地の活性化をさらに加速させていきます。

また、まちびらきから50周年を迎えた泉北ニュータウンでは、まちの再生に向けて、市民の皆様が中心となったまちづくりの動きが活発化しております。これからも、地域の皆様をはじめ、大阪府や関係機関、民間事業者としっかりと連携しながら、ハード、ソフト両面の取組を進めます。

市民の暮らしを支える交通ネットワークの構築も重要です。このため、大阪モノレールの延伸に向け、広域自治体である大阪府や沿線市と連携して推進していきます。また、中百舌鳥駅での乗り継ぎ改善に向けても鉄道事業者などとしっかりと連携して取り組んでいきます。

 

5 堺を支えるしごとづくり

最後に、「堺を支えるしごとづくり」についてでございます。

泉北ニュータウンに、近畿大学医学部及び附属病院が、平成35年に開設いたします。これを機に、泉ヶ丘地区をはじめ、周辺地域に様々な健康・医療分野に関する産業の集積を図ります。

また、関西圏のエネルギーインフラが集積する臨海部のポテンシャルを活かし、今後、新エネルギーとして期待される水素関連の産業を集積させるなど、環境と産業が両立した水素エネルギー社会の構築に向けて取り組みます。

こうした新分野の産業を誘致するだけではなく、ものづくりのまち堺として、中小企業と大企業のマッチングを支援するなど、市内中小企業のさらなる振興にも取り組みます。

堺らしく個性的な商品の開発やこだわりのある店舗づくりに取り組む商店街の主体的な活動を支援するなど、魅力のある商業地の形成や賑わいの創出に取り組みます。

また、刃物や線香、注染和晒など、堺が誇る伝統産業を後世に伝えていくため、後継者の確保や技能継承を図るとともに、欧米をはじめとした海外市場でのプロモーションにより販路拡大を支援するなど、世界に発信していきます。

堺市は、農業の分野でも府内生産高が第一位のまちでございます。こうした強みをさらに活かすために、堺の農業を支える担い手の育成や地産地消の推進などの農業振興にも一層力を入れて取り組んでいきます。

このほか、堺旧港周辺には、新たにホテルが開業するのをはじめ、大浜公園の再整備などウォーターフロントの整備が進んでいます。新たなインバウンドの観光名所として賑わいを生み出すことにより、雇用の創出にもつなげてまいります。

 

6 結び

以上、堺市をさらに成長・発展させるための、堺市長としての私の想いと、今後の4年間に取り組む施策の一端について申し上げました。

「地方の時代」と言われて、久しくなっています。現政権も「地方創生」をスローガンに掲げております。私は、堺市から「民主主義の学校」と言われる地方自治のあり方を具体的な施策をもって全国に先駆けて実施・発信してまいりたいと考えております。

何故ならば、堺の自由・自治の魂を、私たちは今も保持しているからです。信長や秀吉さえも恐れた「進取の気風」や「グローバルな視点」を今も保持しているからです。

私は、このたびの市民の皆様の信託を真摯に受け止め、地域に入り「鳥の目」、「虫の目」そして、「兎の耳」をもって、職員と気持ちを一にして、堺百年の計を念頭に、着実に市政を推進してまいります。

そして、堺から世界に向けて発信し、再びこのまちが「東洋のベニス」と呼ばれるような都市づくりに邁進してまいりたいと考えています。

今後とも、市議会議員の皆様並びに市民の皆様のご理解、ご協力を賜りますことをお願い申し上げまして、3期目となる私の所信の一端とさせていただきます。

 

 

堺市長 竹山修身

 


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